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長井賢司 Takashi Nagai
AcadiaSoft
APAC 地域ビジネス開発統括

APAC 地域の企業の皆様は、2021 年9 月と2022 年9 月に適用される非清算店頭デリバティ ブ取引に係る証拠金規制(UMR)の最終段階に向けて準備を進められています。今は、す ぐに当初証拠金(IM)の計算が求められるかどうかにかかわらず、各社が準備を整える時 期になります。

UMR のフェーズ 5、6 の対象となる企業は、想定元本(AANA)が 500 億米ドル/7 兆円(フェー ズ5)、80 億米ドル/1.1 兆円(フェーズ6)と規定された閾値を超えている場合に、IM の 計算が必要となります。閾値以下の企業は、いつ閾値を超えるのか、IM 額を監視する必要 があります。UMR 対応の準備には、以下のような複数のステップがあります。

・ IM 交換のための新しい法的契約のセットアップ
・ トライパーティ・エージェントまたはサードパーティとの関係の管理
・ 取引相手との担保の計算、配分、授受、決済のためのプロセスを確立し、IM 額の計算 結果を照合

UMR 規制の準備は、どのようなシナリオにおいても大掛かりな仕事です。さらに、コロナ 禍に関連した不確実性や、恒久的・半恒久的な在宅勤務の増加は、問題をさらに難しくし ています。同時に、人員の大部分がリモートワークへと移行したことで、APAC 地域の企 業は新しいテクノロジーの導入を余儀なくされています。UMR 規制対応を先取りした準備 と、新技術の統合により、企業は自動化を進め、リスク管理システム全体を改善すること が可能になります。担保管理のワークフローの自動化は、画期的な出来事になるでしょう。 担保管理のワークフローを自動化することで、企業は業務を改善し、IM の管理コストを削 減することができます。

自動化された担保管理システムは、当事者間の契約を管理し、マージン・コールや授受さ れる担保額の算出、合意したマージン・コールと正しいSSI (Standing Settlement Instructions) の関係付けなどを行います。また、独自の担保管理ソリューションを使用す るよりも、ディスピュートの解決や、IM 額の差異の確認が大幅に容易になります。自動化 により、お客様の担保管理ワークフローの業務効率とレポート機能が向上し、例外処理の 対応や、その他のリスク管理業務にリソースを集中させることができます。

APAC の場合、各国の規制が多種多様なため、準備作業が複雑化する可能性があります。 現地当局がUMR を適用しない国もあります。しかし、これらの国々の企業であっても、 相手方との取引関係を維持するためには、UMR を遵守する必要があります。このような企 業は、UMR の対応開始日が法的には定められていないこともあり、規制対応の計画を最終 確定させることが難しいようです。しかし、AcadiaSoft のようなベンダーは、それらの漠 然とした要件をサポートするために、低コストで迅速な導入が可能な” One-size fits all” と も言えるソリューション、つまり、段階的に導入したい方から本格的に導入したい方まで、 多様な要件に対応できるソリューションを提供することができます。例えば、AcadiaSoftは、 新たなサービスパッケージとしてUMR Collateral Suite をご用意しました。UMR に必要な エンドツーエンドのサービスをサポートするために、お客様はIM 監視から始め、最終的 にはお客様ご自身のペースで、担保管理とUMR 対応の完全な自動処理に移行することが できます。

弊社は、お客様に弊社の担保管理ソリューションをご活用いただくために、APAC におけ るAcadiaSoft の事業拡張を着実に進めてきました。お客様にAcadiaSoft コミュニティを ご活用いただくべく、APAC 地域向けのワーキンググループを開催し、各種資料の対応言 語を増やしております。また、IM 監視条件を相手方と合意したいお客様のために、APAC 地域の規制要件に準拠した業界標準のサイドレターを使ってIM Threshold Monitor の各種 条件を合意できるようにするなど、主要サービスの機能拡張を図っています。

担保管理を自動化したいと考えているAPAC 地域のお客様には、担保管理プロセスを外部 に委託する、もしくは、全て自社で行う、という選択肢があります。UMR 対応を全て自社 で行うことを選択した場合でも、AcadiaSoft のようなベンダーのソリューションを利用す ることで、IM を計算するための標準化・自動化されたワークフローを導入することができ ます。

別の方法として、担保管理のワークフローそのものを、所謂「ファンド・アドミン」業者 に業務委託することも可能です。ファンド・アドミンのほとんどは、データの高可用性とフェ イル・オーバー機能を備えたシステムを導入しており、障害が発生しても処理が中断され ないようになっています。AcadiaSoft はAPAC 地域でも多くのファンド・アドミンと提携 しており、そのほとんどにUMR 要件を推進した経験を持つエキスパートたちがいます。

担保のワークフローを外注するか、自社内で管理するかの選択にかかわらず、AcadiaSoft はお客様と協力して、こうした戦略的な意思決定をサポートしています。それは、お客様 がIM 規制要件を遵守するためのコストを抑えるだけでなく、今後10 年とさらに先の総合 的な証拠金のワークフローを改善するためでもあります。

APAC 地域の企業各社にとって、UMR は、担保管理のワークフローを自動化されたシステ ムにアップグレードすることで、高速化とコスト削減を実現し、他の業務にリソースをシ フトすることができる、絶好の機会です。この重要な移行期にテクノロジーを導入した企 業は、新しい規制にうまく対応できるだけでなく、これまで以上のリスク管理ができるよ うになります。

長井賢司 Takashi Nagai

2016 年にアジア太平洋地域のビジネス開発責任者としてAcadiaSoft に入社し、東京オフィ スを立ち上げる。金融IT 業界で18 年以上の経験を持ち、主にデリバティブ市場のプラッ トフォームとサービスに携わり、当該地域の大手金融機関や多くのデリバティブ取引所を 担当。AcadiaSoft に入社する前は、ニューヨーク証券取引所(NYSE) に5 年以上勤務し、マー ケット・データと取引サービスを担当するAPAC のインフラ部門統括を務める。

弊社ホームページも参照ください。
acadiasoft.com/japan/ 日本語サイト
acadiasoft.com 英語サイト

また、以下までメールでご連絡ください。( 日本語可)
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